Ⅰ開発のきっかけ
2008年8月、某部品製造メーカー様の生産技術担当者から相談を受けたことから始まった。
このお客様の取扱い製品は、自動車、家電、カメラ、パソコンなどの多種多様の製品をより扱っている。その中の一つの製品として、新規に立ち上がる自動車部品が有り、量産試作の評価段階にあった。相談は、その自動車に使われる部品の出荷検査工程に関する改善の案件であった。
1.困っていたこと
エンドユーザーからダイカスト製品のピン折れ、曲がりのクレームが多く困っている。
原因は、輸送時、加工時、に発生している。最終工程の出荷検査にて目視で検査しているが毎月エンドユーザーから呼び出しを受け不良のロットを全数(約1000個/月*当時は量産試作段階)検査している。この費用(人件費)が大きく、問題視されていた。
2.現状の検査方法
出荷の最終工程で人的に目視検査を行っている。通い箱に入れ替える際に実施。
①機種の設定の為、指定された個所のピンの切断。
②ピンの欠損、ピンの曲がり、ピンの鋳込み不良(部分的な欠損)
③良品は通い箱へ、不良品は廃棄BOXへ
3.実現したいこと(要求事項)
①画像処理システムを使って不良品の流出を無くしたい。
②輸出先国別の機種判別を行う為、一部ピンを折って行う。この判別も同時に行いたい。
③機種別にピンを折りその機種を判別したい。
④機種判別を行うピンの許容値0.5mm以下を良品、以上の物を不良品として判別。
⑤検査装置の別機種への流用をしたい。設備の有効利用し投資メリットを大きくしたい。